1 可愛い女はお金を持つと可愛いさアップ
——— 本田健さんはメディアにめったに登場されないことでも知られていますが、今日は素敵なオフィスでの対談、ありがとうございます。
家族とのプライベートな時間を大切にしているので、顔写真は公表していません。でも旬の作家さんと会うことは私の勉強にもなりますから。
本田健
起業する頃から健さんの本を読んできているので、今日は緊張しすぎです、私。
宮本佳実
——— 世の中には、お金持ち、お金のない人、幸せな人、不幸せな人がいて、さまざまな組み合わせが生まれるのが不思議です。お金があるけど幸せじゃない女性も、やっぱりいますか?
はい、たくさんいらっしゃいます。
本田健
——— どうしてだと思われますか?
私は世界的な富豪からヒッピーの友人まで幅広い交友関係がありますが、お金は、「その人の品性を拡大するもの」だと私は考えています。たとえば意地悪な人はもっと意地悪になるし、優しい人はもっと優しくなるし、ずるい人はもっとずるくなる傾向が見られます。
本田健
ええ!?
宮本佳実
つまり、お金を持たせることでその人の本当の姿が分かる、ということです。だから可愛い人はお金を渡したら、もっと可愛くなると思いますよ。
本田健
やったあ♡ ……とかいってすみません(笑)。ということは、元々その人は幸せじゃなかったから、お金を持っても幸せになれない。その人の本質ということなんですね。
宮本佳実
——— お金がありすぎると不幸になりそうだけど、「もっと自分らしくなれる」ということだったら、喜んでお金を受け取りたいです。
そうですね。お金があるということと幸せか・不幸せかどうかは、まったく関係ありません。幸せかどうかは基本的にその人の「人間関係」が大きく影響します。幸せには、自分のことが好きかどうか、人が好きかどうか。実はこれしか関係がありません。何をどれだけ達成したかということは、実はぜんぜん幸せにはほとんど影響がありません。
本田健
——— なにかを頑張りたい人にとっては、ちょっと混乱しそうですね。
幸せを研究してきて分かったのは、お金というのは不便さを取り除いてくれる道具ではありますが、お金がなくても不幸にはならない、ということです。
本田健
そうなんですよね。
宮本佳実
たとえば高級な包丁のフルセットがあったからといって幸せになれないのと同じです。包丁1本だけの場合、不便ではあるけれど不幸ではないですよね。
本田健
2 大好きなことにしかお金を使わない
——— ふつうの人はお金と幸・不幸の関係に一生ふりまわされてしまいがちですよね。どうしたら豊かになれるんでしょうか。
本に書いたこともありますが、まずはしっかりお金と向き合うことが大切です。お金と向き合うことは、自分の才能を開発し、人間性を高めることにも直結します。
本田健
そう、みなさん、「お金だけ」に重きを置きすぎてるんですよね。まずは自分と向き合うことが大切だって、私も思います。「自分が何に幸せを感じて、何に豊かさを感じるのか」。というのも、お金には価値があるけれど、支払って交換した先にはない、というふうに思っていらっしゃる方が多くて。
宮本佳実
でもほんとうは、お金自体は食べても美味しくないし、自分をあっためてくれるわけでもない。交換しないと、「価値」に代わらないんです。だから私は「お金=幸せと交換できるチケット」って考えていて。
宮本佳実
——— 4冊目の『ワークライフスタイルブック』でも紹介したマインドで、次の新刊のベースにもなっていますよね。
多くのかたは、お金を使うときに「もったいない」とか、減ることに恐怖心があったりするけれどちょっと違いますよ、という考え方に辿りついたんです。交換するということは、幸せが増えることなんです。
宮本佳実
私も同感です。宮本さんは、そのエネルギーの交換を上手にするのが「可愛いお金持ちですよ」と、考えていらっしゃるんですね。
本田健
そうです! はい!
宮本佳実
つまり「可愛いお金持ちはお金を楽しく交換できる」ということですね。
本田健
健さん、すごい。コピーライターみたいです!
宮本佳実
結構いろんな人の本の帯のコピーを作ってプレゼントすることもあります。
本田健
えーーー!?
宮本佳実
章立て(構成作り)の相談に乗ることもあります。
本田健
編集者のようですね。
宮本佳実
まるで隠れ編集者みたいな感じでしょうか(笑)。本に関しては読むのも出すのも好きなので、かなり出版に関して研究しています。他に応用できるところがないのが残念ですが。
本田健
——— 話を戻して「お金と交換」を整理すると……
たとえばだれかに認められたいからとか、だれかが持ってて「いいな」と感じたから「ブランドバッグ買おう」と決めて買ったとしても、本当に自分が欲しいものじゃなければ満たされないんです。本当に自分が欲しいものを見極めるということがすごい重要だなって、私は思います。
宮本佳実
その通りだと思います。多くの人は、親や身近な人の「お金観」に影響されますが、それが正しいとは限らないので、そのお金観に混乱してしまいます。それに気づかず一生を終えてしまう人が多いと思います。
本田健
そうなんです。親や世間の常識ではなくて自分と向き合って見つけていかないと、ずっと交換失敗しつづけて満たされない人生になっちゃうんです。
宮本佳実
——— 「もっとお金があれば幸せなのに」と思っている女性は多いですよね。
そうじゃなくて自分がいちばん豊かに感じること、幸せに感じることをちゃんと見極めて交換していけば、どんどん豊かさが増えていくって、私は実感したんです。
宮本佳実
お金をより自分の好きなものに交換していくと、好きなものが増えてお金が増えるというのは、本当にその通りだと思います。「可愛い女は、大好きなことにしかお金を使わない!」ということですね。
本田健
そうなんです♡
宮本佳実
3 好きと夢中と自由を目指す☆
——— 女性起業家のなかで「可愛いままで自分らしく、頑張らなくても豊かになれる」っていうマインドは、今までありそうでなかったですよね。でも健さんの本を読むと、根底のところはすごく共通しているように思いました。
共通していると思います。私も可愛かったら「可愛いままで」というテーマで本を書いていたかもしれません(笑)。
本田健
私、起業するころ一番最初に買った本が健さんの『ユダヤ人大富豪の教え』の図解版だったんです。起業前はお金にカツカツみたいな日々だったので、そういうときに読ませていただいて。その本には「自由なお金持ち」と「自由じゃないお金持ち」っていうことが書いてあるんですよね。
宮本佳実
でも「自由なお金持ちっていうのは、働かずして不労所得を得ている」っていうところが当時の私には遠すぎちゃって、難しかったです。
宮本佳実
そうかもしれませんね。
本田健
私、当初は不自由なお金持ちに憧れちゃっていたんですよ。
宮本佳実
一般的には、みなさん同じだと思います。
本田健
でも「不自由なお金持ちじゃなくて、自由なお金持ちを目指すんだよ」って、あの本のなかで大富豪が教えてくださるじゃないですか。「え? 私は不自由なお金持ちを目指しちゃってるんだ。どういうことだろう?」って、最初ぜんぜん理解ができなくて。
宮本佳実
起業して仕事をしていくなかでやっと「自由なお金持ちを目指す」っていう意味が分かったというか。いま改めて読んで「なんて深いんだ」って思ってます。
宮本佳実
宮本さんの生き方も「自由」がテーマだから、そこが一番読者の方に共感を得ているのだと思います。
本田健
いま私の本を読んでくださっているかたにも「それを目指したいけど、もう理解できない」っていう部分があると思うんです。突き詰めていうと「自分の"好き"を見つけて夢中になると自由に近づく」ということなんですよね。まずは「お金」じゃなくて「好き」を求めること。夢中になってないと、どうしても不自由なお金持ちになっちゃうのかな、って思いました。
宮本佳実
そうですね。私も、宮本さんが本で書かれてることを「本当にそうだな」と思いながら読んでます。まずは「好き」というエネルギーがないと、次の「お金」はやって来ません。つまり、それがエネルギーの交換だという風に宮本さんは著書に書かれてるのだと思いますが、私もそう思います。
本田健
4 「豊かさ口座」と暗証番号を知っている
OL時代の私もそうでしたが「お金を増やす」って、お給料をやりくりして貯めるということだと思っている方がすごく多いです。そうではなくて、もっと違うエネルギーを交換していけば、お給料以外にも入ってくる可能性がある、ということなんですよね。
宮本佳実
そうなんですよね。
本田健
みなさんがこうして発想を転換できればいいなと思っているんです。だって豊かさは無限大だから。
宮本佳実
世界中にあふれている豊かさに対して有限だと思っていると、「このなかで豊かさを感じなきゃ」みたいな前提ができてしまいますよね。自分が豊かになったらだれかが豊かじゃなくなっちゃったりとか、その逆を考える方も多いです。もっと「あふれ出す豊かさを自分のものにしてもいい」とマインドを変えると、もっと入ってくるんじゃないかなと思います。
宮本佳実
先日、私のセミナーでも話しましたが、今ある貯金は、その人が将来手にするお金の何百分の一の金額です。将来使うお金はまだその口座には入ってないのです。
本田健
——— え?
たとえば今30万円しか貯金がなかったとしても、将来、何千万も使うとしたら、その何千万は、たまたまこの口座に入ってないだけ。つまり、自分の将来の「豊かさ口座」に入っているのです。
本田健
あーーーーー☆
宮本佳実
「口座は2つあるから、手元の口座の貯金ばっかり見て変に落ち込まなくても大丈夫」ということを、ぜひ知ってもらいたいです。豊かさの口座には莫大な金額があり、まだ手元の口座に送金されてないだけ、と考えてみてください。送金するときに必要な暗唱番号は「好きなこと」なのだと思います。
本田健
すごい!
宮本佳実
そう考えると、たしかに手元の口座には30万円しか入ってなかったとしても、もうひとつの口座に4,000万円入っているとしたら、そのお金を手元の口座に、どうやって送金するか、ということだけを考えればいいのです。好きなことをすればするほど、豊かさの口座から送金されてくる、と私は考えています。ぜひ宮本さんもみなさんに広めてください。
本田健
んーーーーー、すぐにみんなに伝えたい☆
宮本佳実
すごく残念なことに、ほとんどの人たちは豊かさの口座の貯金を使っていません。
本田健
もったいない!!
宮本佳実
なので、「あなたの豊かさの通帳はどこにあるの?」と伝えてほしいですね。みんな自分の通帳の置き場所を、忘れてしまっているだけなのです。その口座の暗証番号は「好きなこと」なので、人それぞれ数字が違います。
本田健
このマインドを知るだけで、人生もっと変わりそうです〜♡
宮本佳実
5 お金のIQ、EQを高める
——— 健さんはこんなふうに豊かになるためのマインドを持っていて、実践もして成功されていますが、以前は心も健康も家族もお金も信用もすべて失うような生き方をされていたと著書に書かれていて驚きました。
私は20代のときに1回離婚していますが、当時は会計の仕事をしていて、いわゆる不自由なお金持ちで、ガンガン働いて頑張るという生き方をしていました。でもあるとき「進んでいる方向が全然違うな」と気づいて心理学の勉強を始めました。
本田健
そうだったんですね。
宮本佳実
父親との間に葛藤も起きて、いったい自分の中で何が起きてるのか分からず、当時は人生が混乱していました。父はアルコール中毒で、仕事がすごくできてお金には恵まれていたけど、人生がある意味、めちゃくちゃな人でした。私自身はお酒を受け付けない体質なので大丈夫だと思っていましたが、お酒を飲んでいないだけで、ある意味、父のようにアル中みたいな人の生き方になっていたのです。
本田健
——— 意外です……。
「飲まないアル中」という言葉があるのをご存知ですか。当時は、自分の人生で何が本当に必要で大切なのか、というのが分かっていませんでした。自分が本当に好きなこと、やりたいことは何なのかを探すために、ある意味、心の旅に出ました。自分が誰かを知る旅でもありますが、その過程で、自分が癒されていなかったところを癒して、人生の目的らしきものを見つけはじめたのが20代の後半でした。
本田健
心の旅の途中ででいろんなメンターの方々に教わったこともあり、その後、収入がすごく上がりました。やってきたことが全部実ったような感じです。プライベートでは再婚して、29歳のときに妻の妊娠が分かりました。そこで普通だったら妻は「仕事を頑張って」と言うところなんですが「これで仕事やめられるよね。一緒に子育てしたい」と言われまして。
本田健
「えー!?」みたいな感じでとても驚きました。でも、もうお金も十分ありましたし、「仕事を上手にやれば可能だよね」っていうことで、18年前に育児セミリタイア生活に入りました。
本田健
すごい。だって、健さんがよく言われている「幸せな小金持ち」の定義は資産1億円で年収3000万が不労所得で入ってくる状態ですよね。
宮本佳実
そうですね。当時はそれに近いところにいました。
本田健
29歳で!?
宮本佳実
私は10代の頃から「お金とは何か?」などお金の教育を父から受けていました。商店街に連れて行かれて、どこが一番儲かってるのか?や、回転率や、どういう商売がいいのか悪いのかとか、そういう話をずーっと父から聞いていました。そして、お金持ちには段階があって、まず労働、その次は知的労働など少し割のいい労働。そして、ある時点からは労働から抜け出て、「それが自由ということだ」と学びました。幼い頃から、将来は起業家になると考えていたので、20代の前半には月に何百万も収入がありました。
本田健
んーーー、すごい!
宮本佳実
21〜22歳ぐらいから仕事をはじめて、23歳ぐらいには本格的に稼いでいました。普通の人よりもスタートが早かったのです。
本田健
——— そういったお金の教育を早い段階から受けるってめったにないと思うんですけど、私たちもこれから学んだりんだりマインドを変えることで、健さんに近づけますか?
もちろんです。
本田健
健さんはよく、お金のIQ(知能指数)もEQ(心の知能指数)も高めることが大事だって、書かれていますよね。
宮本佳実
——— 今回の対談や佳実さんの新刊で、みなさんと一緒にどんどん高めていきたいです!
6 コワイことでも、やってみる♡
——— ところで『可愛いままで年収1000万円』っていうタイトルをつけたときに、「ちょっと刺激的すぎないか」という声もあったんですけど、健さんはどう思われましたか?
だから売れているのだと思います。逆にみんながオッケーするようなタイトルは売れないのではないでしょうか。
本田健
でもこのタイトル「ぜったいAmazonレビューが荒れるし、叩かれる」って、最初すごい怖くて。発売の1日、2日前は、本気で後悔するくらいだったんです。でも、それでやめるんだったら、サッカー日本代表のゴールキーパーが、ゴールされるの怖くて代表を降りるのと一緒だなと思って。
宮本佳実
そこは可愛いままだけでなくて、根性がありますね。
本田健
行くしかないって思ったんです。とはいえ、どういうふうになっていくのか想像がつかなくて、すっごく怖かったです。
宮本佳実
それを乗り越えてやったから結果が出たのだと思います。そこでやる人とやらない人の人生は、大きく違います。最終的にはやるかやらないかだと思いますよ。私自身、多くの人の才能は、ほとんど差がないと思っているので、そういう意味では「やる」と決めて行動することに才能があるのかもしれません。
本田健
私の場合はまさに「ただ、やっただけ」。とくに私は大学も出てないですし、なにもすごいところがないじゃないですか。なのにちょっとできたのは「ただ、やったから」だと思ってます、自分でも。だから迷ってる人には「だったらやればいいじゃん」ってすすめるんですけど、言い訳上手な人ってすごく上手に言い訳してくれますよね。こっちが根負けするくらい。それを「"できる"に変える力」があれば、どんなことでもできるなと思います。
宮本佳実
だから宮本さんは説得力があるんですね。説得力といえば、私は育児セミリタイア中に「どうしたら普通の人が豊かになれるか」をずっと考えていました。「好きなことを仕事にしてお金に上手に回すことができたら豊かになれる」と、理論的には分かるけれど、それを私がやらないと説得力がないなと思い、「やってみよう」と決心したんです。
本田健
とはいえコンサルティングなどは10代からやっていましたから、それで成功したとしても「それは、お父さんが帝王教育を授けてくれたからだろう」と言われてしまう可能性がありました。ですので、「自分の別の力で実現したい」と思ったのが32歳のときです。
本田健
今まで全然やったことのないことだけど、楽しくて大好きなことをやって年収3000万円が実現できたら、説得力があるなと考えました。33歳ぐらいから本格的にそれをやろうと思ったのですが、まず「何が好きかな」と、いろいろ掘り下げるところから始めました。歌も好きだけど……そのとき歌を選んでいたら、いま歌田健になってたはずなんです(笑)。でもそのときは、「本が好きだから本屋になろう」と思いつきまして……。
本田健
本屋さんですか?
宮本佳実
そうです。でもよく考えたら、本を読むのは好きだけど、本を並べたり売ったりするのは好きなわけじゃなかった。本を出版するほうも考えましたが、出版社は超エリートじゃないと入れないと聞いたので、「作家ならなれるかも」と思いました。
本田健
すごいですね、その発想が!
宮本佳実
私は法学部出身で文学は学んだことがなかったので、その後「作家になれる方法」みたいな本を読んで、全部ダメなことに気づいて落ち込んだのを今でも覚えています。でも全くやったことがない作家という世界で、年間3000万円を稼ぐことができたら、すごく説得力があるので、「やってみよう」と思ったのがきっかけでした。
本田健
7 好きなことで仕組みを作る
作家になってから15年間、コンスタントに毎年40〜50万部本が売れ続けているので、世の中にひとつ実験として証明できたのかなという風に感じています。
本田健
すごい……(絶句)。でも、「作家」というと一般的にはお金に恵まれないイメージがありませんか? テレビに出てる作家さんが「そんなに儲かりません」みたいな感じで言ってたりして。
宮本佳実
とくに昔の作家はそうだったようですね。でも作家に限らず「好きなことやって、そのまわりに十分お金が回る仕組みを作る」。大事なのはこの2つです。宮本さんの本のなかで書かれてることと全く一緒だと思うのですが、「システムにする」ということを私は考えています。
本田健
うん! そう考えれば、そうでした!
宮本佳実
作家の場合は実はいろいろなキャッシュポイントがあって、セミナーや講演会、オンラインプログラムだったり、いろいろなものがあります。なので私の作家の収入というのは、他の収入に比べたら少ないですが、それは「作家」というひとつの信用や人気を使いながら上手に展開していく技術ということなのです。
本田健
好きなことだけじゃなくて、それと組み合わせる後ろ側のシステムを作ることも大事ということなんですね。
宮本佳実
その通りです。なので、売れない本を書き続けて今日も家賃の支払いに困る……というのではなくて、やっぱり周りの人たちも出版社も潤しながらできることがあると思います。読者を喜ばせていくっていうことも、大前提の「仕組み」です。それを宮本さんはすでにやっていらっしゃると思います。
本田健
そんな風に言っていただけるなんて、ありがとうございます。
宮本佳実
8 美容液のように、すっと心に染み込むやさしさを大切に
私も一読者としてすごく楽しんで宮本さんの本を読んでいます。私は男性ですが「たしかに、こういう考え方もあるな」とか「こういう風に今の若い女性は感じるんだ」ということも勉強になっています。
本田健
本当に嬉しいです。
宮本佳実
——— 本は読者に対して「本当に何かしたい」という気持ちから生まれるものなんですよね。でも、どんな状況の人が読むか分からないだけに、思いやりの気持ちがないと読者を喜ばせるどころか、すれ違ってしまう。
そうですよね。出版界のメンターに教わったのですが、本を書いても内容が中途半端だと言葉に角がいっぱいあったりして、ささくれ立ってしまっています。だから私は文章を書きあげてから、この本で傷つく人が出ないように、棘が刺さらないようにと祈りながら、丁寧に言葉にサンドペーパーをかけるのです。
本田健
分かります! 健さん、やっぱりすごく優しいです。
宮本佳実
アメリカのコメディーには、すべての人種や身体的特徴のある人が傷つかないユーモアのセンスっていうのを、心理学者のチームがチェックする体制もあります。かっこいい、かっこわるい、太ってる、痩せてる、目が大きい、小さい、頭の髪の毛がある、ない、頭が大きい、小さいなど……。
本田健
そうなんですね、知らなかったです。
宮本佳実
それと同じような基準で、たとえば病気で今入院してる、お金がなくなった、家出した、というような人でも私の本を読んで傷つくような表現が含まれていないかというのを、私なりにチェックをしています。それをクリアしたものじゃないと世の中には出しません。
本田健
だから心にスッと入ってくるんですね。
宮本佳実
美容液みたいにスッと肌になじむようにするためには、かなりその作業に時間をかけてやっています。
本田健
すごい。きっと世界中の人が魅了されますね。現に、いま私のパートナーと仕事をしている香港人のスタッフも、健さんの本『大好きなことをやって生きよう!』にすごく感動しているんです。読むとすごいポジティブになるから、って。
宮本佳実
宮本さんも全国にファンがいっぱいいて、熱狂的に宮本さんのことについて語る読者がいるということは、やっぱりそれだけ人の深いところに入っているということだと思います。
本田健
嬉しいです、すごく。
宮本佳実
だから逆に今回、私からお聞きしたかったのは、宮本さんはなぜそんなに人気が出たのかな?ということです。それをご自身でどう分析されてるのかを伺いたいと思っていました。似たようなことを書いてる方はたくさんいらっしゃいますが、宮本さんはすごく人に囲まれている印象があります。名古屋にいても、東京に行っても大阪に行っても、人がいっぱい集まってきませんか?
本田健
ありがたいです。たぶん私は、昔ぜんぜん普通のOLで、高卒で、っていうところにみなさん共感してくださってるんじゃないかなという風に思います。
宮本佳実
なるほど。
本田健
みなさん「あの人だからできたんじゃん」じゃなくて、「この人にできるんだったら私にもできるじゃん」って思いながら本を読んでくださっているんじゃないかな、っていう風に……。自分なりの分析は、そういう感じです。
宮本佳実
なるほど。でもやっぱりそれが人望なり人気だと思います。
本田健
ほんとですか? あと女性には「恋愛もうまくいかせたいし、でも仕事も自分らしくやりたい」っていうところで、どっちを取るかという悩みがあると思うんですけど。でも両方取れるっていうことが分かったら両方取りたいですよね。
宮本佳実
そこもやっぱり人気の理由なのでしょうね!
本田健
9 目標ロックオンしたら、ゆるふわでいく
——— 佳実さんは、可愛いさも豊かさも両立させる仕組みというか、どうやったらそれが可能になるかっていうのを、常に考えているんですよね。
その2つを両立させる仕組みについて「ちゃんと考えられている」というところ、すごく偉いなと思います。ゆるふわは基本のOSですが、やっぱり現実的にどうやって両立するかを考える必要があるので、頭もゆるふわではダメだと思います。
本田健
——— それは佳実さんを見ればお分かりになりますか?
もちろん分かります。やはり周りからどういう風に自分が見られるかということも含めて、ご自身をプロデュースする天才だと思います。それができる人は、なかなかいません。
本田健
嬉しいです、そんなふうに言っていただけて。
宮本佳実
ある意味、自分を律する力もあると思います。だから宮本さんが憧れるキャリーさんみたいな人を目指して「進むぞ」という力がある。私の分析では、「目標ロックオン能力」が高い方だと思います。
本田健
いままで「決める」という言葉で表現してきましたけど、「目標ロックオン」いいですね♪
宮本佳実
「絶対そこに行きたい」という思いがすごく強い方ですよね。「目標ロックオンしたら、ゆるふわでいこう」というスタイルなのではないでしょうか?
本田健
そうなんです♡
宮本佳実
豊かになるにはロックオンする必要があるんじゃないかな、と感じました。
本田健
そうですね。ということはロックオンしきれてない人が多いということですよね?
宮本佳実
そうですね。ロックオンせずに、ゆるゆるふわふわだけだったら、どこにも行けない感じがします。
本田健
そうなんですーーー。
宮本佳実
対談者プロフィール
本田 健(ほんだ・けん)
神戸生まれ。経営コンサルタント、投資家を経て、29歳から育児セミリタイア生活を4年間送り、その間に執筆活動をスタート。「お金と幸せ」「ライフワーク」「ワクワクする生き方」をテーマにした1,000人規模の講演会セミナーを全国で開催。『ユダヤ人大富豪の教え』(大和書房)『大好きなことをやって生きよう!』(フォレスト出版)『運命をひらく 生き方上手<松下幸之助の教え>』(PHP研究所)など著書多数。累計700万部を突破。
オフィシャルサイト
HP http://www.aiueoffice.com
Blog http://ameblo.jp/kenhonda
Facebook https://www.facebook.com/aiueoffice
LINE http://bit.ly/kenLINEAT
宮本 佳実(みやもと・よしみ)
愛知県出身。高校卒業後、アパレル販売員、一般企業を経て25歳で司会者の道へ。28歳で起業し、パーソナルスタイリストとして名古屋に「女性のためのスタイリングサロン ビューティリア」をオープン。現在はワークライフスタイリストとして全国各地で「起業」や「お金」のセミナーや講演会を開催。著書に『可愛いままで年収1000万円』『可愛いままで年収1000万円になるWORK LIFE STYLE BOOK』(WAVE出版)などがある。
オフィシャルサイト
HP http://yoshimimiyamoto.com
Blog http://ameblo.jp/beauteria
Instagram http://www.instagram.com/yoshimi_miyamoto722
Twitter http://twitter.com/beauteria
Facebook http://www.facebook.com/yoshimimiyamoto722
書籍紹介
宮本佳実『可愛いお金持ち養成講座』
(5/20 店頭販売開始)
可愛いままでスルリと1億円♡
お金は幸せと交換できるチケット
「私はお金に恵まれない星のもとに生まれてきたんだ」
――長い間、本気でそう思っていました(本文より)。
「もったいない」
「お金がない」
が口癖の毎日から、著者がするりと卒業できた方法。
その答えが『お金は「幸せと交換できるチケット」』という考え方。
手取り月給15万円のOLだった著者が
「可愛いままで」「今の私のままで」
お金がドバーッとあふれ出すようになった軌跡を一冊にまとめました。
登録のご案内
対談はいかがでしたか?
メールアドレスを登録すると、対談の続きが公開されるタイミングでお知らせいたします。
どうぞお見逃しなく!