第5回 未熟さも含めて自分を大事にするという決意(2016.5.21)

———佳実さんについて、「こんなに理解したくなる人も、そういない」とおっしゃっていたジョンさんですが、これまですごい数の人に会ってらっしゃいますよね、いろんな国で。

それなりに会ってます。素敵な女性にもたくさん会ってきました。でもね、宮本さんは誰とも「類」が違う。つまり「宮本佳実カテゴリー」なの。

ジョン・キム

———佳実さん、カテゴリーになっちゃったんですね!

だから「ヨシミスト」(佳実さんのファンのあいだで生まれた名称)という言葉が出来てるのも、そういうことだと思うんです。固有名詞なはずなのに、気づいたら、普通名詞になってるんです。その人が放つオーラとか空気感が新しい言葉になるってすごいことです。佳実さんはアイコンだよね。カリスマだよね。

ジョン・キム

いえ……ぜんぜんです……(照笑)。でも、めちゃ励まされます。こんなに褒めていただけると、もしかしてちょっと私すごいのかもと、若干勘違いしちゃうくらいです(笑)。

宮本佳実

「私は世の中で孤独になっても全然かまわない」という姿勢を、ほんとにかっこいいと思ってるんですよ。私が大切なものを貫いた結果として、世の中の全員がそれを理解してくれなくて離れていっても、私は私を大事にするという決意。自分に対する絶対的な信頼。インディペンデントで強いんです。

ジョン・キム

確かに、その強さは起業をしてから養われたかもしれません。「好きな事で起業できる」をずっとうたってきましたが、「好きな事で起業なんて甘い!」という批判がすごく気になる時期もあって、心が折れそうになる日もありました。「私が間違っているのかな」って。だけどそれでも、自分の考えや伝えたいことを変えないでここまできたら、もう気にならなくなりました。そして共感してくださる人が増えていった。本当に少しずつ少しずつ、強くなれたという感じです。

宮本佳実

譲れないなにかを持っていない人が、世の中ほとんどなんですよ。つまりそれは、自分をないがしろにしているということなんです。だから「未熟さも含めて自分を大事にする」という決意をもって自分を抱きしめてあげることができる人っていうのは、ほんとに強い人なんです。多くの人は、承認欲求が強くて、だれかに認めてもらいたいとか愛されたいとか好かれたいと願いますよね。それゆえ、他人に自分を合わせてしまっているんです。つまり幸せの源が自分のなかじゃなくて、相手の気まぐれな眼差しにあるので、結果的に自分自身を失ってしまうのね。

ジョン・キム

———ああ、まさにそうかもしれません。

宮本さんの新しい本のなかで、もうひとつ印象深かったのも、「やっぱり幸せの基準っていうのは自分のなかに設けて、他者の気まぐれな眼差しに左右されない、絶対的な基準を自分自身が持つことが大切である」というメッセージ。それを再三、再三言ってるから素晴らしいんですよ。

ジョン・キム

「自分の基準」。それが一番大事だと思っています。2冊目『成功への扉が次々ひらくミラクルレッスン』にも書いたのですが、ほかの人の意見はヒントであって、自分にとっての答えではない。自分の答えを持っているのは自分だけだと思うんです。

宮本佳実

”明日は必ず今日を通るから”

———最後に、人生の悶々期を突破して幸せになりたい女性にアドバイスをお願いします。

自分の好きや心地よさに敏感になって、もっと細かくいっぱい集めることだと思います。あと、我慢をしない。そこは意外と麻痺して鈍感になってるかたが多いんです。

宮本佳実

———さっきジョンさんがおっしゃってた、自分をないがしろにしないということにも繋がりますね。

自分の心の奥にある魂を大切にすると、必ず美しいものが見つかってくるはずなのね。自分が一番喜びを感じる、感動を感じるものをやっていけば、それはとっても素敵なオーラを放っていきますから。そうすると人にそういうものを与えられるようになるので、結果的に愛されるんです。

ジョン・キム

———なるほど〜。

同じ趣旨で、佳実さんの本にも書かれてますけど「明日のために今日を犠牲にしない」ということも実践してみてください。今日を制すれば、つまり夢中になれば、明日を支配できるんです。今日を、本当にやりたいことだけで固める、ということ。今日の自分を全力で幸せにする。それを心がければ誰でも必ず幸せになれます。それこそ毎日を解き放たれたような状態で過ごしていけば、必ず明るい未来は切り開かれていくんです。明日は必ず今日を通るから。

ジョン・キム

そう! そうなんです!

宮本佳実

僕はいま、自分の魂が震えるものとか、美しいものとか、心からしたいと思うもの以外は絶対しないし、持たないし、会わないですよ。今の状態がほんとうにベスト。だから、いつ自分の人生が終わってもまったく悔いなし! そもそも人間の不幸は、いま息をしていることに対する感謝の気持ちを忘れたときに訪れるものですから。生きていることに感謝しながら、いつ終わりがきても一点の悔いのないように、いまこの瞬間を生き尽くすことです。

ジョン・キム

———かっこいい。どうしても仕事のためとか生活のためとかでブレてしまいがちなのですが……。ジョンさんもとてもお強いですね。

それはたぶん、僕は自分の過去が誰よりもブレてたのを自分で知ってるからだと思いますよ。

ジョン・キム

そのしなやかな謙虚さや優しさは、どうしたら持てるんですか?

宮本佳実

僕は、みんなが持ってる欠点を僕もぜんぶ持ってると、自分のなかではっきり認識してもいるから。だから自分の過大評価はしないし、誰かの欠点を見ても指摘しないし、批判も絶対しないように心がけてる。誰かの欠点は絶対自分のなかにもあるとわかってるので、それを気づかせてくれた相手は、感謝の対象に変わるんですね。

ジョン・キム

———ネガティブな心すら、そんなふうに昇華できるなんて。自分の小ささを鑑みてしまいます。

言うまでもないですが、僕は完璧ではない。不完全なところもあるけど、不完全なところに気づいたときに、そこから反省をして次に行けるのが人間だと知っている。だから未完の自分は美しい。完成されたものは死んだものなんですよ。動かないんで。つまり変化できるというのは、まだ未完成だから成長という変化ができるということなんです。生き物の唯一の証明は、変化することができるということですから。

ジョン・キム

———悶々期のお話が生死観にも繋がるなんて思ってもみませんでした。

だけど、どう幸せに生きるか、どう心地よく働くかという「ワークライフスタイル」は人生の大きなテーマなので、意外と繋がるのかもしれませんね。

宮本佳実

生きてるということは未完成な自分というものをちゃんと認めながらも、そこから完全に向かっていく過程。それが人生だと思うんですね。宮本さんの本に一貫してるのも、「あなたは未完成でもいいんだ」「未熟でもいいんだ」と。「でもそこからできることがあるんじゃない?」と言ってるところですよね。

ジョン・キム

そうです! そういうことなんです! 悶々期なんて一生ありますから。悶々期なくなったら、まさに死です(笑)。だからこそ、「自分」と「今日この瞬間」を、「好きなことだけ」で満たしていきたいって思うんです♡

宮本佳実

———今日はとても心に沁みるお話を、ありがとうございました。

ジョンさんのおかげで、私ほとんど喋ってない〜(笑)。

宮本佳実

宮本佳実さん × ジョン・キムさんの対談をお読みいただき、ありがとうございました!
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今後もお楽しみに!
 

対談者プロフィール

宮本 佳実(みやもと・よしみ)

愛知県出身。高校卒業後、アパレル販売員、一般企業で人事・受付を経験し、25歳で司会者の道へ。その後28歳で起業し、パーソナルスタイリストとして名古屋駅近くに「女性のためのスタイリングサロン ビューティリア」をオープン。現在はワークライフスタイリストとして名古屋を拠点に全国各地で「起業」や「お金」のセミナーや講演会を開催。著書に『可愛いままで年収1000万円』『成功への扉が次々ひらく♡ミラクルレッスン』(WAVE出版)がある。
ブログ:http://ameblo.jp/beauteria/

宮本佳実『可愛いままで年収1000万円』 宮本佳実『成功への扉が次々ひらく♡ミラクルレッスン

ジョン・キム(じょん・きむ)

韓国生まれ。19歳で日本へ国費留学し、ハーバード大、オックスフォード大、慶應義塾大など世界の大学を渡り歩く。ノマドワーカーとしても知られ、パリなど世界を転々としながらも、現在は六本木在住。 著書に『媚びない人生』(ダイヤモンド社)、 『断言しよう、人生は変えられるのだ。』(サンマーク出版)、 『来世でも読みたい恋愛論』(大和書房)など。 また共著に『ジョンとばななの幸せって何ですか』(光文社)がある。
ブログ:http://ameblo.jp/john-kim/

ジョン・キム『断言しよう、人生は変えられるのだ。』 ジョン・キム『来世でも読みたい恋愛論』 ジョン・キム『ジョンとばななの幸せって何ですか』

書籍紹介

宮本佳実『可愛いままでこう働く』

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宮本佳実『可愛いままでこう働く』
発売記念スペシャルサイト

名古屋を中心に講演会やセミナーなど、ひと月の実働約5日で豊かに暮らし、好きなことで日々を満たしている宮本佳実さん。この春から東京にも拠点を持ち、ますます自由になっていくワークライフスタイルから目が離せません。そんな宮本さんの三作目出版を記念して、素敵な方々との対談をご用意しました。

第1弾は心屋仁之助さんと「好きなことで生きていく秘訣」について語っていただきました。第2弾はジョン・キムさんと「女性にとって必要な心のあり方」について語っていただきました。どちらも女性の生き方について示唆のある対談となっております。ぜひご一読ください!