———ここまで引き寄せ力を高める「コトバの力」と「根拠のない自信」について伺ってきたので、次は「満たされること」ですね。
SNSにも書いてあったと思うんですけど、GENKINGさんの「自分が満たされなければ、人の幸せも喜べない」という言葉が印象的でした。ご自身で、自分が満たされる術を見つけられたっていうことですよね。そのきっかけは、どんなことだったんですか?
宮本佳実
それはもう去年の3月1日に初出演したテレビで、カミングアウトしたことですね。それまでは好きな男が出来てもアプローチできないし。向こうも「いや俺、そっち系じゃないんだけどお前といると感覚が狂っちゃって、どうしていいか分からないんだ」とか。「ああ、僕自身がこういう性じゃなかったら絶対付き合ってたね。絶対結婚したよね」とか、そういう恋愛がいっぱいあって。
GENKING
———長い間、抱えていらっしゃったんですね。
恋愛すればするほど僕は苦しかったし、相手も苦しんだ。「俺もどうしていいか分からない。すごいお前に支えてもらってるんだけど、どうしても付き合うっていう概念がない。心では、お前にすごく惚れてるんだよ。でも頭で止めちゃうんだよね」っていう葛藤を打ち明けられたり。そういうとき、もうほんっとに「僕だって、自分で選んでこうなってるんじゃないのに、なんでこんな苦しまなきゃいけないんだ!」って、やるせなかったですね。
GENKING
———切ないです……。
当時は親友の結婚式ですら「別れろ」って思ってしまってました。人が上手くいけばいくほど「上手くいかなきゃいいのに」と思ったり、だれかの恋愛が絶好調な話を聞けば聞くほどイラっとしたり。だけど、ネガティブな自分もすごく嫌で、「なんでそんなふうに思っちゃうんだろう。妬みの気持ち、嫌だな……」と自己嫌悪。すっごいひねくれてた。
GENKING
”自分自身の嫌いなところまでオープンにしたら……”
でも3月1日のテレビで、直前まで迷ったけど勇気を出してカミングアウトしたんです。覚悟はしてました。「オネエ」ってわかったら絶対「気持ち悪い」って言われるなって。でも放送直後から何万件ってコメントがブログとかに来たんだけど、1件もなかったんです、「気持ち悪い」っていうコメントが。3日間ぐらいかけて全部読んだけど、ほんとにアンチのコメントが1件もなくて。
GENKING
わあ(息を飲む)! すごいですね!
宮本佳実
事務所から「お前、アンチのコメント消したか?」って言われるぐらい、ほんとになかった。そのときに、「こんな何万人もの人が共感してくれるんだ」って感動したんです。よく考えると、きっと僕自身が劣等感からオネエを見下してたんですよね、今まで。オネエである自分が気持ち悪いと思ってたし、認められるわけなんてないって思ってた。でも告白したときに「あれ? なんか、みんな認めてくれはじめてるのかも?」ってはじめて思えた。そこからちょっと心が優しくなれたんです。それがきっかけで恋愛もしやすくなったし。
GENKING
———ひねくれてたものが逆に、好転したんですね。
まわりの人は、僕の存在をもうわかってるわけじゃないですか。だから別にこっちからいちいちカミングアウトしなくてもいい。男側からしても、わかってるからデートに誘いやすいというか。普通にご飯とかしてても、扱われかたが「女」に変わったんですよ。
GENKING
どっちなんだろうって思いながら接してた人も「女性なんだ」ってわかったら、女性として接すればいいって思えますもんね。
宮本佳実
そうなの。カミングアウトする前は、ブログとかに「男のくせにカラコン入れるのは気持ち悪いです」とか「男のくせになんでメイクするんですか」っていうコメントがすごくきてた。でも「オネエ」とわかった瞬間から「だったら許せます」に変わって。ほんとに「言ってよかったな」と思いました。そうして満たされながら半年ぐらい経った頃からかな……気づいたらハッピーなことしかない、という状況に変わってたんですよ!
GENKING
わ〜〜♡
宮本佳実
それで悪口も言わなくなったんです。そういう子とも遊ばなくなったから。結果、いまの友達ってみんなお金稼いでたりとか、仕事が絶好調な人しかいなくて。
GENKING
満たされてる人ばっかり。
宮本佳実
そう、だからね、妬みがないんですよ。みんなハッピーだから。
GENKING
仕事いっぱい持ってる人に会っても、「あの人、仕事いっぱい持っててズルいな」と思うことがないということですよね。
宮本佳実
ない。だって、みんな仕事を分け合いっこしてて、そうすると、みんなどんどん上がってくしかないから。プラスの人とプラスの人が集まってるから、いい仕事になるんだと思うし。
GENKING
”妬み、愚痴との付き合い方は?”
でも「人を妬んじゃう」ということで悩んでる女の子たち、多いですよね。「愚痴を言わないほうがいい」というのも、当たり前のことだけど、なかなかできることじゃないから。
宮本佳実
それってやっぱり満たされてないんですよ、自分が。まさに僕自身がそのことを経験したから、わかります。でも人生ってすごく簡単で、いま満たされてなければ、満たしていけばいいんですよ。「あの子嫌いなんだよね。どうしよう」とか悩んでたら、その子から離れればいい。離れたことで嫌な思いをするのは、相手の子くらいだから。「嫌なことされたんだから、もう離れる」って思えばいいんです。
GENKING
そうそう。うんうん!
宮本佳実
イヤな人はイヤだから遊ばない。あと、愚痴を言う子は、愚痴っぽい顔になるんです。だから僕もね、基本、自分から振らない。言われたら言い返すけど。
GENKING
———人にされて嫌だなということをされたとき、気をつけてることってありますか?
例えばいじめられたりとか、陰口言われてるとか、僕が言ってもいないことを「ゲンキが言ってたよ」とか聞くと、「ちょっと待てよ、僕も似たようなこと誰かにしちゃってないかな?」って、まず考えるんです。「もしかして僕もしちゃってないかな、それ、友達に」って。で、思い巡らせると、意外とちょっとしてたりする。そこで、「あ、そうやって気づかされるんだ!」って思いますね。だから、もし友達にイヤな部分があったら直接言います。「ココ、まじヤなんだけど」みたいに。そのほうが最終的にお互い気持ちいいじゃないですか。基本、したことは自分に帰ってくる。あと、類は友を呼ぶ。
GENKING
私も本当にそう思います。
宮本佳実
———愚痴を言い返したくなったとき、心のなかはどんな感じですか?
そもそも愚痴を言うような人に対しては「レベル、お前のほうが下」「次元が低っ!」って思ってる。なぜかというと、僕、ファッションもライフスタイルも自分がイケてる自信があるんですよ。日々すごく努力してるから。だから何を言われようが勝ってる自信がある。だからぜんぜん響かない。逆に「子犬が吠えてるな」程度に思ってます。強いかも、けっこう。
GENKING
うん。強い〜。
宮本佳実
上から言われたらちょっと落ちるけど。でも基本そういうこと言うのって下の子だから。
GENKING
たしかに。本当に素晴らしい地位のある人って……
宮本佳実
優しい!
GENKING
そう、ほんとに優しいし、人を批判しない。すべてを受け入れるというか。自分と考えが違っても「それもいいよね」って絶対言ってくれますよね。
宮本佳実
うん。売れてる人とか大きいひとって、そうですよね。吠えて人のことを泣かしたやつは、「子犬だな」ってみんなから笑われるし、その人自身のお葬式のときも、みんなから笑われるんです。みんなのために頑張った人はお葬式でみんなが泣いてくれるんです。
GENKING
———彼や夫に愚痴を言いたくなったら、どう解消していったらいいですか?
遠回しには言うけど、彼の居心地を悪くするほどは言わないかな。あと、言うなら言う、言わないなら言わないって決めるんですよ。グチグチするのはよくないから。僕は基本的に、細々したことはイラっとしても言わない。「靴下、脱ぎっぱなしじゃん」とか「パンツ絶対裏返しにしてって言ったじゃん」くらいのことなら。
GENKING
———金銭感覚や浮気については……?
そこもね、僕は言わないです。そもそも甲斐性のない男はよくないから。男は金遣いが粗いとしても、もしかしたら後輩のために奢ってるかもしれないし。ひょっとして風俗とか行ってるかもしれないけど、でも「仕事頑張ったからよくない?」「それぐらい奥さん我慢しなよ」って思うタイプ。そういうの全部文句言ったら、息がつまるから。息がつまると男性って浮気すると思うんですよ。僕そこはキャパ超でかいです。
GENKING
ほんとうですね!
宮本佳実
浮気も、別にちょっとぐらいなら「浮気できるくらい甲斐性がある男なんだ」って思うし。女にモテない男は逆にイヤかも。
GENKING
———うーん、やっぱり自分も相手も満たされて幸せになるには、まず自分のマインドを変えていくということですね。
うん。だってさ、お金使わずに毎月お小遣い2万円で生活してる旦那さんがいたとすると、それは可哀想って思っちゃう。だったらもっと奥さんが節約するなり、自分の欲しいものを我慢すればいいわけ。
GENKING
確かに。ほんとに2万円でやってる男性、いらしゃいますもんね。
宮本佳実
お互いそれでいいって思ってやってるならいいけど、奥さんが一方的に「あんたは2万円ね」と言ってる奥さんはちょっと共感できないかな。収入が少ないんだったらわかるよ。だったら旦那さんがお小遣いを増やしたい場合は、バイトとかすればいいわけでさ。
GENKING
そうなんですよね。
宮本佳実
結婚したら相手を「自分のもの」って思うのかもしれないけど、それ違うし。結婚したって、お互いはそれぞれですよね。
GENKING
———お二人の常識の枠にとらわれない考え方、後ほどじっくり教えてください。
対談の続きは7/10に公開予定です。
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対談者プロフィール
宮本 佳実(みやもと・よしみ)
愛知県出身。高校卒業後、アパレル販売員、一般企業で人事・受付を経験し、25歳で司会者の道へ。その後28歳で起業し、パーソナルスタイリストとして名古屋駅近くに「女性のためのスタイリングサロン ビューティリア」をオープン。現在はワークライフスタイリストとして名古屋を拠点に全国各地で「起業」や「お金」のセミナーや講演会を開催。著書に『可愛いままで年収1000万円』『成功への扉が次々ひらく♡ミラクルレッスン』(WAVE出版)がある。
ブログ:http://ameblo.jp/beauteria/
GENKING(ゲンキング)
SNS「インスタグラム」で、独自のファッションセンスを持つ謎の美男子として話題となり、現在のフォロワー数は94万人超え。2015年に芸能界デビューし、ジェンダーレスモデル、タレント、マルチクリエーターとしてテレビや雑誌などで幅広く活動。著書に
『GENKING STYLE』(双葉社)
『GENKING PETIT PRICE ARRANGE』(宝島社)
『GENKING 幸せノート365日~My Happy Journal~』(カエルム)がある。
HP:https://genking.jp/
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