第4回 セルフプロデュース力の秘密(2016.7.10)

仕事もプライベートも素敵なGENKINGさんのセルフプロデュース力は、どうやって磨かれていったんですか? テレビ番組で自宅のインテリアや、お料理、テーブルコーディネートも拝見しましたが、センスのよさ、段取りのスマートさ、全部一貫していますよね。

宮本佳実

この仕事する前までは僕ずっと主婦だったから、夕方5時の定時まで働いてスーパー行って、家に帰ってご飯をつくる、そんな生活だったんです。この仕事をしてからは外食ばっかりになってしまったけど、いまは逆に外を出歩きにくくなってしまったんですね、前ほどは。

GENKING

———まわりからワーッと声をかけられたりして?

そうそうそう。だから友達を呼んでホームパーティを増やしたり、家ご飯っぽくない演出をしようって思うようになったんです。一時期は白い食器ばっかり使ってたけど、いまは和食が美味しそうに見える器がいいなと思って、100円ショップをハシゴして買い集めて。

GENKING

———ものを選ぶ目、組み合わせる術がすごいです。

ファッションも美容も、僕のぜんぶに共通しているは「ベースはプチプラ」。そこに「この小物を足すとめっちゃ高く見える。こうアレンジすればセンスよく見える」っていうことをたくさん知ってるから。みんなもいろんな組み合わせをどんどん試してみてほしいですね。

GENKING

”短所を魅力に変えるのも自分♡”

———これまでの本で紹介されていますが、ペイントはプロのイラストレーター級ですし、クッキーのデコレーションはパティシエレベル、キャラ弁もプロの料理家のようですし、洋服のリメイクのテクはスタイリスト並みですよね。

抜群のセンス。これは真似できないです。

宮本佳実

今日のオーバーオールもクロムハーツのパーツを自分でつけてアレンジしてるし、タンクトップは昨日、白からピンクに染めたんですよ。

GENKING

え? 染めたんですか? 新品みたい〜!

宮本佳実

衣替えしてたら黄ばみに気づいて。5年くらい前のだから。で、「ああ、着れない、どうしようかなあ」「ピンクに染めちゃえばいいや!」みたいな。僕、昔から器用貧乏なんですよね。いろんなことがある程度できちゃうから全部中途半端になっちゃうというか。芸能界デビューする前までは「お前はほんと器用貧乏だ」って超言われてて。芸能人にならなかったら、美容師とかヘアメイクアーティストになってたかなあ。

GENKING

そんなこと言われてたなんて意外です……。

宮本佳実

僕、いま自分が芸能人として表に立ってますけど、なんでかっていうと、自分がモデルになったほうが自分のやりたい仕事がやりやすいからなんです。人と一緒にやるとイメージの違いとかが出てくるけど、自分がやりたいものって自分がイメージだから。ファッションも美容も、根底にはクリエーターとしての自分があるんです。

GENKING

みんな、自分がクリエーターでもあり、自分がモデルでもあるって思いながらセルフプロデュースしたら、楽しいですね! 短所を魅力に変えるのも自分っていうことですよね♡

宮本佳実

あとは、これまでの仕事もそうだし、芸能に入るときも全部そうだけど、人任せにしてないんです。全部自分で決めてます。インスタグラムもデビューする前から自分でちゃんと作りあげてきてるし。

GENKING

———たった1枚のために、背景にこだわって800枚撮ることもあるんですよね。韓国での仕事がしたいと思ったら、韓国語でコメントを載せたりとか。

そう。超こだわる。人生は戦略なんですよね。自分の人生が戦略。

GENKING

SNSを戦略的に使うのもセルフプロデュース力ですもんね。GENKINGさんは自分の人生にすごく責任を持ってる。

宮本佳実

いままで出版した3冊も全部「僕自身がやりたいこと」からスタートしてるんです。たまたまというか、ほんとに引きが強くて、出版社に知り合いが多かったのもあるけど。その人たちとご飯を食べてるときに「本を作りたいんだけど」「こういう本が出したい」とか話して。僕、自分で営業できるんです。事務所の人よりも僕のほうが営業能力があるって思うくらい、自分で自分を売れるんです。

GENKING

うんうん。とりあえず周りの人に「言ってみる」とか自分のプランを語ったりするのって、すごく大事だと思います。本の文章もライターさんの参加なしで、ご自身で書いてるんですよね?

宮本佳実

そうですね。文章は基本、病んだときとか悩んだときにiPhoneのメモ帳に入れてくんですよ。基本、恋のことが多いから、そのときの気持ちを全部書き留めてて。そうそう、本は3冊とも、内容もぜんぶ自分で考えてます。カメラマンさんの指定も、色味の指定も、書体の種類も、本のサイズも、紙質も自分で決めて、出版社の人にはそれを組み合わせてもらうだけ。

GENKING

———それは完全に、編集者とデザイナーの仕事ですね……!

すごい! 天才! ほんとにマルチクリエーターです!!

宮本佳実

”自分のスタイルを作るのは、お金じゃなくて、気にいるか気に入らないか”

僕の場合、たぶん普通に生まれたら、こういうふうになれていなかったかも。まず幼稚園のときから「なんで僕の持ち物はピンクじゃないの?」。小学生では「ランドセルが赤じゃない」。買ってもらった筆箱も黒だったから「ええ!? 赤だと思ってたのに!」みたいな。塗り絵も女の子のものしか見てなかったし、アニメも。僕ドラゴンボールとか見たいことないし。

GENKING

———早くから違和感を持っていたんですね。

低学年のときは周りから「おかま、おかま」言われて「え? 僕、男女なのかな?」みたいな。でもなんとなくわかってる、自分で。そういう自分がすごく嫌だから4年生からは「変えよう」と思って、カラコンを買いに行き始め、髪の毛を金髪にし、ピアスを開けて。そうしたら周りから冷やかされず「なんだアイツは」ってなるから。

GENKING

ぶっとんでる子、みたいな?

宮本佳実

そう。僕の場合はあえてヤンキーになって「オネエ」っていうレッテルを外したかったんですよ。小6からはダンサーっぽい格好をしてましたね。みんな中学生からダボダボのズボン履いてヤンキーっぽくなるけど、僕の場合小学校からやってるから、その頃はもう「ダッサ!」と思って(笑)。僕はすでにラルフのニットとか着て高校生ファッションだったから。

GENKING

ええ〜、早い〜。

宮本佳実

ダボダボのズボンはもう履いてなかったから先生にも怒られないし。流行を取り入れるのは早かったですね、常に。

GENKING

その経験がいまのGENKINGさんを作ってるということですね。

宮本佳実

そう。あとママが36歳でアタシを産んでるんだけど、周りのママと20歳以上違ったから、小学校のとき同級生と比べると自分だけ服や持ち物が古風だったの。お弁当も重箱で持ってこられたりとか。おかずもシャケだったりモヤシのナムルだったり渋くて、「えー、なんでウチはタコさんウインナー入ってないのー?」って。

GENKING

———そうだったんですか。

だからお弁当箱は、好きなものを買ってもらって中身は自分で詰めはじめたんです。みんなのお弁当を見て「こうやって入れればかわいいんだ」って学んで。服は小3からママとお買い物に行って、みんなが着てる流行の服と似たようなのを自分で選んで買ってもらってた。そこも原点ですね。

GENKING

———アンテナを高くして、好きなものをいち早くキャッチして取り入れるということですね。なるほど〜。

だから小学生時代からファッションセンスも料理の腕も磨かれた。しかもお姉ちゃんの歳が12コ離れてるから、いらなくなった化粧ポーチをもらって、それを筆箱にしたりとか。

GENKING

お姉ちゃんからプラダのリュックをもらって、それで学校に通ってたって、本にも書いてありましたよね。

宮本佳実

ハイブランドの魅力を知ったのは、飯島愛みたいに超イケイケなお姉ちゃんの存在も大きかったですね。

GENKING

こうしてお話を聞いてるとGENKINGさんって、もともとの頭がいいから勉強もできそうですけど……。

宮本佳実

先生からも「高校は、行けるだけちゃんといいところへ行ったほうがいい。そのために勉強しろ」とか言われてたんだけど「全く必要ない」と思って、やらなかった。ママもうるさく言わなかったし。でも提出物だけは出すから通知表は1じゃないんですよ。なんでかというと、僕、黒板をおしゃれに色鉛筆でノートに写すのがすごく好きだったから。ノートが誰よりも超かわいく仕上がってて、よくテスト前に友達から「貸して」って頼まれて貸してあげたり。数学は一番嫌いだったけど「黒板をアートする」みたいな気分でノートを作ってましたね。

GENKING

すごい! すでに発想が違う!

宮本佳実

僕たちの頃は0.5mmのボールペンが超流行ってて「2本線は0.5mmと1.5mmをこうやって重ねて書く」とか、こだわってましたね。

GENKING

身の回りをものを自分で選ぶ、好きなものだけにする、夢中でこだわる、楽しむ。それを続ければ続けるほど、セルフプロデュースや引き寄せの力が強くなるんだって、確信できますね。みんなそうやって生きたらいい! もっとね!

宮本佳実

何を買うかによってその人の人生って作られるんです。でも、よく間違えられるんですけど、全部ブランド品だったらいいかっていうと全然違って。重要なのは高い安いじゃなくて、気にいるか気に入らないかだから。

GENKING

それが自分のスタイルになっていくんですよね。

宮本佳実

そうそうそう。

GENKING

それにしても、そんなGENKINGさんを子どもの頃から否定しなかったお母さまがすごいです。その器の大きさについて、もっと知りたいって思わずにいられません……!

宮本佳実

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対談者プロフィール

宮本 佳実(みやもと・よしみ)

愛知県出身。高校卒業後、アパレル販売員、一般企業で人事・受付を経験し、25歳で司会者の道へ。その後28歳で起業し、パーソナルスタイリストとして名古屋駅近くに「女性のためのスタイリングサロン ビューティリア」をオープン。現在はワークライフスタイリストとして名古屋を拠点に全国各地で「起業」や「お金」のセミナーや講演会を開催。著書に『可愛いままで年収1000万円』『成功への扉が次々ひらく♡ミラクルレッスン』(WAVE出版)がある。
ブログ:http://ameblo.jp/beauteria/

宮本佳実『可愛いままで年収1000万円』 宮本佳実『成功への扉が次々ひらく♡ミラクルレッスン

GENKING(ゲンキング)

SNS「インスタグラム」で、独自のファッションセンスを持つ謎の美男子として話題となり、現在のフォロワー数は94万人超え。2015年に芸能界デビューし、ジェンダーレスモデル、タレント、マルチクリエーターとしてテレビや雑誌などで幅広く活動。著書に 『GENKING STYLE』(双葉社) 『GENKING PETIT PRICE ARRANGE』(宝島社) 『GENKING 幸せノート365日~My Happy Journal~』(カエルム)がある。
HP:https://genking.jp/

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書籍紹介

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